現状維持バイアスとは、
『人が新しい変化を受け入れるのを難しく感じる』
心理的な傾向を指します。
これは、未知のものや経験していないことに対する
抵抗から生まれます。
たとえそれが自分にとって有益であっても、
人はなじみのある現状に固執することがあるんです。
この現状維持バイアス現象は、
心理学者でノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン氏や、
ハーバード大学の経済学者リチャード・ゼックハウザー氏、
ウィリアム・サミュエルソン氏らによって研究され、
特に「意思決定における現状維持バイアス」という論文で
詳しく説明されています。
現状維持バイアスは、新しい状況に変わることへの不安から、
「今の安定を失うのではないか?」
といった心配を引き起こします。
例えば、学校を卒業したり、新しい職に就いたり、
結婚や転職をする際に、多くの人が不安や躊躇を感じます。
この現状維持バイアスは、
進化や成長を妨げるように見えるかもしれませんが、
実は自己防衛の一形態とも考えられます。
未知のリスクから自分を守るために、
現状に留まることがあるのです。
しかし、この現状維持バイアスを上手く利用すれば、
新しいチャンスとして捉えることも可能です。
たとえば、山登りをする際には、
事前に服装や食料、道具などを準備します。
これと同じように、新しい挑戦をする前には、
潜在的な危険を感じ取り、それに対処する準備をします。
現状維持バイアスが現れたとき、
それを単なる障害と見るのではなく、
新しいステップへ進むきっかけとして捉える
ことが重要です。
この心理的なバイアスを認識し、それを自分の成長や
成功への飛躍のきっかけとして使うことができれば、
人生をより豊かにすることが可能です。
ぼく自身も、この考え方をメンターから学び、
それが大きな手助けとなり、人生がより楽しくなりました。
メンターの教えには本当に心から感謝しております。